2000年に登録された沖縄の世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」
首里城でもらったパンフレットを見ていると、全ての世界遺産が今回滞在するホテル付近にあることが判明!
音声ガイドや、ボランティアガイド付きの遺産もあり、沖縄の歴史について学ぶとても貴重で楽しい時間になったのでぜひぜひみなさんにシェアしたいと思います!
このページの目次(もくじ)
沖縄世界遺産《琉球王国のグスク及び関連遺産群》
沖縄世界遺産の周り方
那覇空港からこう周ったら効率的かな~と思った順に並べてみました。
わたしたちは3泊4日でそれほど急がず、他の予定もこなしながらゆっくり周遊してちょうどよかった!
①首里城から②③は徒歩圏内で、④の識名園も歩いて30分ちょっとなので一気にまわることができます。
わたしたちはボヤボヤしていたので、識名園を取りこぼしてしまい、最終日に戻ってきたので無駄が多かった!
⑨今帰仁城は少し遠いのですが、美ら海水族館から車で15分なのでアクセスしやすいですよ!
最短で周るなら、1日で全て行けないことはないけどかなり厳しいのでおすすめしません。
沖縄世界遺産の楽しみ方
首里城跡、中城城跡、勝連城跡には無料の音声ガイド、今帰仁城跡にはボランティアのガイドがあったので、理解を深めるためにもぜひ利用してほしいです。
わたしたち以外にガイドを聞きながら周っている人は全く見かけませんでしたが(ツアー客以外)、聞かないと面白さがよくわからないと思います。
そもそも「琉球王国のグスク」ってなんぞや?というところからスタートしませんか?
グスクは「城」と書きます。
わたしたちの知っているお城とは少し違い200以上もあったグスクのうち、城塞機能があったのは一部だとも言われています。
沖縄がかつて琉球王国(1429年~1879年)だった頃の城跡を辿り、当時の風景に想いを馳せみましょう。
沖縄はかつて日本ではなかった。
学校で習ったはずですが、忘れてしまっている人も多いのではないでしょうか。
1972年にアメリカから日本へ復帰したことは覚えている人も少なくないでしょう。ではその前はどうでしょう?
ずっとずっと遠い昔から日本だったと勘違いしていませんか?
簡単に年表を作ってみました。ね、1879年から1945年までの66年間と1972年から現在までの48年間。合計してもたった114年間。
琉球王国時代の450年と比較にもなりません。
沖縄の歴史 | 年表 | 主な出来事 |
---|---|---|
グスク時代 | 11世紀~16世紀 | |
三山時代 | 1322年 | |
第一尚氏王統 | 1429年 | 三山統一、琉球王国樹立 |
第二尚氏王統 | 1470年 | |
薩摩支配
|
1609年 | |
1853年 | ペリーが那覇に来航 | |
琉球藩 | 1871年 | 廃藩置県 |
沖縄県
|
1879年 | 琉球処分 |
1941年 | 太平洋戦争 | |
1945年 | アメリカ軍が沖縄に上陸 | |
アメリカ統治
|
1951年 | サンフランシスコ条約 |
1952年 | 琉球政府発足 | |
1969年 | 沖縄返還日米共同声明 | |
沖縄県
|
1972年 | 日本に復帰、通貨交換ドルから円へ |
1978年 | 交通方法の変更 |
信長や秀吉の時代はまだ琉球王国として君臨していました。
少し歴史が違えば今でも台湾のように独立したままで外国だったかもしれません。
沖縄の世界遺産を周るとこれが体感で理解できるようになると思います。
日本のお城とは全く趣が違うし、人の名も、暮らしも、何もかもわたしたちが知っている日本とは異なります。
勉強していきたいという方にはこの本おすすめ!「テンペスト」の池上永一さんのインタビュー泣けます。
沖縄世界遺産に行く前に押さえておきたい言葉
琉球王国の言葉は難しく、知識がゼロだと何のことを話しているのか混乱します。
わたしは初日大混乱でしたw
- 琉球王国(現沖縄、1429年~1879年に南西諸島で栄えた王国)
- 御獄(琉球の信仰における聖域の総称、ようするに聖地)
- 按司(豪族、辺りを統率する支配者、一族)
- 尚氏(琉球王国を統治した王家)
- 護佐丸(琉球王国の按司で中城城跡、座喜味城跡の主)
沖縄世界遺産入場料
入場料は全てまわっても2,200円と激安。わたしが行った時はスタンプラリーをしていて、参加者は団体割引がきくなど特典がありました。
首里城はもともと800円だったのだけど、正殿が火災で全焼してしまったので今は入場料を下げているらしいです。
沖縄世界遺産一覧 | 入場料 |
---|---|
首里城跡 | 400円 |
園比屋武御獄石門 | 無料 |
玉陵 | 300円 |
識名園 | 400円 |
斎場御獄 | 300円 |
中城城跡 | 400円 |
勝連城跡 | 無料 |
座喜味城跡 | 無料 |
今帰仁城跡 | 400円 |
沖縄世界遺産ベストシーズン
屋外かつ階段が多いので暑い季節だとかなりきついと思います。
11月末でも、天気の良い日はかなりの汗でした。曇りの日は多いですが、海遊びが楽しめない冬場がおすすめです。
また、雨の日は岩が滑りやすくかなり危険。こちらもやめておいた方がいいと思います。どうしても行きたいなら、首里城近辺の4つがいいでしょう。
沖縄世界遺産子連れ情報
基本的には城跡なので、子供が走り回ったり、楽しめる公園のような雰囲気。
城跡によっては、段差がかなりきつく滑りやすいので、目を離さないように気をつけましょう。
普段見かけない植物や、カタツムリをたくさん見つけました。沖縄の歴史を教える良い機会にもなりますし、小学生くらいであれば十分楽しめると思います。
沖縄世界遺産注意点
御獄は聖なる場所で、今でも現役の信仰の場です。
神社や教会と同じですから、入って良い場所、ダメな場所など表示されているルールは絶対に守ってください。
結構やっている人が多かったけど、ジャンプしながら写真を撮ったりしている姿も見ていて残念な気持ちになりました。
沖縄世界遺産《琉球王国のグスク及び関連遺産群》解説
それでは、3泊4日でまわってきた沖縄すべての世界遺産を写真付きで説明します。
営業時間や休業情報はコロナで変動している場所もあるので、必ず直前に公式ホームページで確認してください。
首里城跡(しゅりじょうあと)
首里城は世界遺産関係なく、訪れる人の多い沖縄屈指の歴史スポット。
もちろん9つの世界遺産の中でも見ごたえは断トツ。時間がないという方は最低首里城だけでもぜひ足を運んでみてください。
2019年10月31日に正殿など主要7棟を焼失。悲しいニュースは覚えている方も多いでしょう。
現在は以前のような美しい正殿を見ることができず、写真のような工事現場の姿となっています。
残念なことには変わりありませんが、元々あった正殿も実は沖縄戦で破壊された後、1992年に復元されたもの。
というわけで、首里城も他のグスクと同様、この建物が世界遺産登録されているわけではなく、首里城跡が登録されているので価値が落ちてしまったわけでありません。
わたしは1度目、2度目の滞在時は勉強不足でこの正殿と守礼門だけを楽しみに散策しました。
今回は音声ガイドを使って周りの門やアザナ(物見台)、首里城発祥の地とも言われる京の内などひとつひとつ理解を深めながら歩き、正殿が見られないにも関わらず満足できる滞在となりました。
15歳以上であれば、首里城赤瓦の漆喰はがしボランティアにも参加できますし、入場料は復元の支援になるでしょう。
首里城所要時間の目安は60分~120分。階段は多めですが、子供でも問題なく観光できます。
首里城跡 | |
---|---|
住所 | 沖縄県那覇市首里金城町1丁目2番地 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で25分、ゆいれーる儀保駅から徒歩17分 |
営業時間 | 8:30-18:00 |
入場料 | 400円 |
園比屋武御獄石門(そのひゃんうたきいしもん)
首里城公園の中、守礼門をこえてすぐの場所にあるので見落とさないように気をつけてください!
わたしは首里城=世界遺産だと思い込んでいたので園比屋武御獄石門が単独で登録されていると知らずに写真を撮りました(笑)
園比屋武御獄石門は国王が出かける時、道中の安全祈願をするための祈りの場所。
琉球の最高神女、聞得大君即位の時もここへ立ち寄ったとか。
園比屋武御獄石門 | |
---|---|
住所 | 沖縄県那覇市首里真和志町1-7 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で25分、ゆいれーる儀保駅から徒歩17分 |
営業時間 | 8:30-18:00 |
入場料 | 無料 |
玉陵(たまうどぅん)
玉陵は第二尚氏王統歴代国王が眠るお墓。
墓室は東室、中室、西室の3つに分かれていて、中室は洗骨前の遺骸を安置し、左側の東室に国王と王妃が、西室に残りの家族が埋葬されています。
そしておもしろいのが玉陵の碑文。
尚円王と女帝と言われたオギヤカの子孫のみ埋葬してよしと記されていますが、どうやら長男、次男の名前がないらしいのです。
権力争いでドロドロしていた時代。このあたり、深堀するととっても面白そう…!!!
資料室もあるので、簡単に勉強してからまわるのがおすすめ。蔵骨器のかたちも年代によって様々でおもしろいと思います。
玉陵所要時間の目安は20分~40分。子供でも問題なく観光できます。
玉陵 | |
---|---|
住所 | 沖縄県那覇市首里金城町1-3 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で25分、ゆいれーる儀保駅から徒歩17分 |
営業時間 | 9:00-18:00 |
入場料 | 大人300円、中学生以下150円 |
識名園(しきなえん)
王家の別邸識名園。緑豊かな石畳を歩いていると、つい先日足を運んだ東京の浜離宮を思い出します。
王族の別荘として、また中国からの使者である冊封使をおもてなしするため、1799年に建てられました。
それほど広くはありませんが、散策するのにちょうどよい心地よく美しい場所。
識名園所要時間の目安は30分~40分。子供でも問題なく観光できます。
識名園 | |
---|---|
住所 | 沖縄県那覇市真地421-7 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で20分、首里城から2.5km |
営業時間 | 9:00-18:00(4月~9月)、9:00-17:30(4月~9月) |
入場料 | 大人400円 |
斎場御獄(せーふぁうたき)
琉球王朝時代に国家的な祭事が行われてきた沖縄を代表する聖地。
琉球の最高神女であった聞得大君の就任の儀式が執り行われるなど特に神聖な場所であり、石ひとつですら持ち出し禁止。
琉球創世の神、アマミキヨが国始めにつくったという伝説があります。
御獄は県内にたくさんありますが、中でも最も格式高い斎場御獄が世界遺産へ選出されました。
イビと呼ばれる霊域が6ヵ所あるため、パンフレットを見ながら順々に巡っていきます。
中心にある三庫理まではジャングルのような場所を歩いて行くので冒険心がくすぐられました。
わたしたちが祈りを捧げると聞くと、祭壇があったり、祈りの対象(たとえばマリア像やお釈迦様など)があるのかなとつい想像してしまいますがそこには大きな石があるだけです。
斎場御獄所要時間の目安は30分~60分。子供でも問題なく観光できます。
斎場御獄 | |
---|---|
住所 | 沖縄県南城市知念久手堅455 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で50分(約26km) |
営業時間 | 9:00-18:00(3月~10月)、9:00-17:30(11月~2月) |
入場料 | 大人300円、小・中学生150円 有料ガイドあり |
中城城跡(なかぐすくじょうあと)
14世紀に作られたグスクを15世紀に築城家と呼ばれた護佐丸が増築し中城城が完成します。
護佐丸は山田グスク→あとで紹介する座喜味城→中城城と居城をうつし、第一尚氏時代に北山王国を滅ぼすなど英雄として活躍するも晩年謀反の疑いをかけられ自害します。
護佐丸は読みやすい上に色んな場所で名前が出てくるのですぐ覚えてしまいました。
あのペリーも驚いたと言われる築城技術をぜひ自分の目で確かめてみてください。6つの郭があり、歩いているだけでワクワクしました。
大井戸は階段が滑りやすく恐る恐る向かいましたが、神秘的な雰囲気でパワーを感じます。
中城城跡所要時間の目安は30分~60分。階段は多めで一番歩きにくい場所でした。小さな子は気を付けてゆっくり歩きましょう。雨の日は要注意。
中城城跡 | |
---|---|
住所 | 沖縄県中頭郡北中城村大城503 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で40分(約22km) |
営業時間 | 8:30-18:00(5月~9月)、8:30-17:00(10月~4月) |
入場料 | 大人400円、中高生300円、小学生200円 要予約の無料ガイドあり |
勝連城跡(かつれんじょうあと)
15世紀、海外貿易により勝連に繁栄をもたらした阿麻和利が居城したとして有名な勝連城。
ライバル護佐丸のグスク、中城城が対岸にあり、お互い見張りあっていたのかと思うとなんともロマンを感じます。
琉球王国を倒すことを夢見て、護佐丸を滅ぼし、首里城を攻めるも王府軍によって滅ぼされてしまいました。
音声ガイドを聞きながら色々妄想して楽しめたお気に入りのグスク。グスク自体の迫力もあり、無料とは思えないほど手入れされています。
勝連城跡 所要時間の目安は30分~60分。階段は多めですが、子供でも観光できます。一部高低差が大きい場所もあるので注意してください。
勝連城跡 | |
---|---|
住所 | 〒904-2311 沖縄県うるま市勝連南風原3908 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で60分(約33km) |
営業時間 | 9:00-18:00 |
入場料 | 無料 |
座喜味城跡(ざきみじょうあと)
護佐丸が築城したグスクとして有名ですが、その他のグスクと比較すると城壁しかないので城壁に疎いわたしからするとあまり面白味はありません。
とはいえ城壁や城門の石積みの精巧さ、美しさは沖縄グスクの中でも随一といわれ、石造建築技術の高さを示す貴重な史跡です。
子供たちが駆け回っており、広場や公園のような雰囲気で、散歩するにはとても気持ちの良い場所です。
上まで登ると美しい東シナ海を見渡せ、雄大な眺望を楽しめます。読谷村のほぼ全域を見渡せるのは護佐丸がのこだわりだったのでしょう。
座喜味城跡 所要時間の目安は30分~60分。子供でも問題なく観光できますが、城壁は危険なので絶対目を離さないようにしましょう。
座喜味城跡 | |
---|---|
住所 | 沖縄県中頭郡読谷村座喜味708-6 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で60分(約32km) |
営業時間 | 無休 |
入場料 | 無料 |
今帰仁城跡(なきじんじょうあと)
中山の尚巴志と護佐丸が滅ぼした北山の拠点、今帰仁城。
その他のグスクと違い、城壁は琉球石灰岩ではなく古期石灰岩と呼ばれる固い石を使っているのでゴツゴツとした見た目をしています。
無料のガイドがあり、案内してもらったので琉球の歴史まで教えていただき、とても楽しい滞在でした。ぜひ利用することをおすすめします。
上に登って見下ろすとまるで万里の長城のようです。
2月にはピンクのかわいい桜が咲き、桜祭りも開催されるらしいので、ぜひ一度その時期に再訪してみたいと思います。
今帰仁城跡 所要時間の目安は30分~60分。子供でも問題なく観光できます。
今帰仁城跡 | |
---|---|
住所 | 沖縄県国頭郡今帰仁村今泊5101 地図 |
アクセス | 那覇空港から車で約150分(約87km) |
営業時間 | 8:00-19:00(5月~8月)、8:00-18:00(9月~4月) |
入場料 | 大人400円、中高生300円、小学生以下無料 無料ガイドあり |
沖縄世界遺産まとめ
沖縄の世界遺産、どうでしたか。
何も知らずに行くと学生時代のわたしのように「まぁこんなもんか~」とすませてしまうかもしれませんが、歴史的な背景を知るともっともっと楽しめると思います。
沖縄の方たちがいつか琉球として復帰したいのか、このまま日本の方がいいのか、今の状態をどう思っているのかは正直なところわかりません。
人によって意見は分かれるだろうし、今のところ独立の予定もありません。
しかし「沖縄海がきれいだよね~!」「おしゃれなカフェも多いし楽しいよね~♪」という明るく楽しい一面だけでなく、どんな歴史を歩んできたのか、どれだけ苦労し、頑張って乗り越えてきたのかを知ることできっとますます沖縄のことが好きになるのではないでしょうか。
わたし自身、沖縄に8度足を運び、こうして記事を作成する度に沖縄のことがどんどん好きになりました。
そして彼らの苦労、悔しさ、日本人として乗り越えなければいけない困難などを想像するだけで涙が出ます。
この記事を参考に、観光だけでなく歴史的な背景や沖縄の人たちの心についても考えるきっかけになってくださると嬉しいです!
旅が好きすぎて毎月海外旅行!
お金がなくてもマイルを貯めれば
無料で海外旅行に行けちゃいます
なんと!!マイルを使って
家族で世界一周を実現しました♪
一緒にマイルを貯めて家族旅行!
気になる方は今すぐチェック☆