年末年始を海外で過ごすようになってから早十数年・・・。出産直後こそ実家の岡山で過ごしましたが、それ以外は欠かさず海外旅行に出ています。
2020年の年越しは《ルーマニア&ブルガリア&ちょこっとカタール》!これまで気候や治安についての記事を書いてきました。
今回はその集大成、自分や家族に向けた旅行記です。
あまりにも長くなったので第1部をカタール編~2部をルーマニア編~3部をブルガリア編として滞在都市ごとに8記事にわけました。
普段の記事と違って感じたことや旅中に起こった小さなことにも触れているので読みやすいと思います。
ぜひあわせて読んでいただけると嬉しいです!
日程 | 13日間でまわってきた場所 |
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1/2日目 カタール旅行記 |
羽田からドーハ(フライト&ドーハトランジット観光) |
3日目 ルーマニア旅行記 |
ブカレストからトランシルバニア(ブカレスト/シナイア僧院/ペレシュ城/ブラン城/プレジュメール要塞/ブラショフクリスマスマーケット) |
4日目 ルーマニア旅行記 |
ブラショフ(黒の教会/トゥンパ山/聖ニコラエ教会) |
5日目 ルーマニア旅行記 |
世界遺産シギショアラ(旧市街観光) |
6/7日目 ルーマニア旅行記 |
ブカレスト(旧市街観光/国民の館/ショッピング) |
8日目 ブルガリア旅行記 |
ヴェリコタルノボ(旧市街観光) |
9日目 ブルガリア旅行記 |
プロブディフ(旧市街観光) |
10/11/12/13日目 ブルガリア旅行記 |
ソフィア(旧市街観光/アレクサンドルネフスキー大聖堂/リラの僧院/ボヤナ教会) |
ブルガリアをもっと知る
このページの目次(もくじ)
子連れルーマニア&ブルガリア&カタール11泊13日旅行記
旅のメンバー
- わたし(30代女性)
- フェニー(30代男性)
- あもちゃん(3歳娘)
ブルガリア3日目 ソフィア
ホテルの朝食はとても美味しく、とれたて風のハチミツまで置いてあったのが嬉しい。
子連れだとそもそもビュッフェが楽なうえに、大人並みに食べるあもちゃんの料金が無料というのもありがたい。また年齢が上がるとお金かかるな~(笑)
朝いちばんで向かったのでほぼ貸し切り。見ての通り朝からモリモリ食べた。
ソフィア行きのバスは11時20分発なのでゆっくり準備し、昨日降りたバス停まで戻る。
高速バス
プロブディフからソフィアは125㎞とそれほど離れていないので、鉄道で約3時間、バスで約2時間の道のり。
わたし達はバスを選びブルガリアの首都ソフィアへやってきた。
ソフィアはギリシア語で「知恵」という意味。
ソフィアがブルガリアの首都になったのは1879年のことで、当時の人口はなんとたった11,649人だったそうだ。
街のシンボルアレクサンドルネフスキー大聖堂をはじめ重要な教会をたくさん見ることができるので楽しみでならない。
中央駅からホテルまでタクシーを探す。
客引きしてくるアグレッシブなおじさんから離れ、やる気のなさそうな太っちょ運転手に声をかけた。
事前情報によるとソフィアのタクシーはボッタくりも多いというので気が抜けない。
おじさんは常に呼吸が浅く、ハァハァと苦しそうで明日にも倒れそうなほどだったが、メーターで走ってくれてよかったし、最後にはニッコリ笑顔も見せてくれた。
ソフィア インターコンチネンタルホテル
今夜のホテルはインターコンチネンタル。東京では1泊3万円近いホテルもソフィアではたった12,000円で宿泊できる。
年末年始というハイシーズンに素敵なホテルで過ごせるのは何より嬉しい。部屋はとてもモダンで清潔。
バスタブとシャワーがわかれておりとても広々している。何より窓の外にはアレクサンドルネフスキー大聖堂!!
小躍りするくらいテンションが上がる。
こちらも「子連れソフィアおすすめホテル!インターコンチネンタル宿泊記」で詳しいレポートを書いたのでぜひ読んで欲しいし泊まってみてほしい。
ソフィア 市内観光
お水を飲んで一息ついたら早速観光に出かける。
なにせ行きたい教会が山のようにあるし、既に15時なので日が暮れるまで約2時間だ。
街の中心地に集中している教会群を駆け足でまわり、中央市場で軽く食事を取ることにした。
アレクサンドルネフスキー大聖堂
まずは憧れのアレクサンドルネフスキー大聖堂から。
近くで見ると迫力がすごい。
わたしの憧れの写真は斜め上から撮ったものだったので、思い描いているような写真は撮れなかったがそれでも大満足。
グルっと教会の周りをまわって、いざ内部へ!!
びっしりと描かれたイコン。モザイクの床。
シャンデリア。豪華な大理石の祭壇。外観に負けない大迫力の教会内部に興奮する。
教会見学は無料だが、写真撮影をするなら10レフ(約600円)かかるらしい。
迷わず支払い、教会内を散策してきた。
ちょうど南側から光が柔らかな差し込み、幻想的な雰囲気。
日本人のカメラマンかな?と思える男性が大きな一眼レフで幾度もシャッターを切っていた。
シャンデリアの光、陽の光、蝋燭の灯り。
気付いたら光を追ってしまうのは、教会があえて暗くつくられているからだろうか。
もっとゆっくり見て周りたかったが、あもちゃんが退屈する前に教会前のマーケットを散策しよう。
詳しくは「ソフィア・アレクサンドルネフスキー大聖堂へ行ってきた!行き方・営業時間・見どころ徹底ガイド」で解説しています。
聖ソフィア教会
隣には6世紀、ユスティニアヌスによって建てられた聖ソフィア教会。首都ソフィアの由来にもなっている。
内観見学は翌日したので、後程。
マーケット
アレクサンドルネフスキー大聖堂の前の公園?ではフリーマーケットが開かれていてイコンや骨とう品が売られていた。
とても欲しいけど、どこへ飾ってよいかわからないし見るだけ見るだけ。
聖ニコライ・ロシア教会
この辺りは教会だらけ。アレクサンドルネフスキーと同じくグリーンとゴールドが美しい聖ニコライ・ロシア教会は1914年に建立された比較的新しい教会だ。
たまねぎドーム可愛い…!!
アレクサンドルネフスキーと手がけたチームが同じなので、色合いが似てくるのも当然か。
17世紀のモスクワのロシアの教会に触発された装飾が施され、ロシアの正教会となっている。
もともとモスクがあったのだが、ブルガリア解放時に破壊されたらしい。こちらも見てみたかったが残念。
中央市場へ向かう途中。
国立自然史博物館、美術館を横目にオスヴォボディテル大通りを歩くと遺跡が見えてきた!!!
ドームで囲まれていておもしろい。
そんなわたしのワクワクを無視し、あもちゃん、ここで突然もう1歩も歩きませんよスタイル。
声をかけてもびくともしない。泣くこともなく「無」になった(笑)。
周りを気にせずこんなにも正々堂々と意思を示すなんて子供って最強。見習いたい。
動かなくなったのでベビーカーへ乗せ移動。お腹がすいたみたい。
聖ペトカ地下教会
地下にある半分ボロボロになっている教会。
保存されている最古のフレスコ画は14世紀のもので、その上には15世紀と16世紀の層が重なっている。
なぜこんな場所にあるのかというと、時代はオスマン最盛期だったから。イスラムの目を忍んで礼拝に行っていたのだろうか。
ブルガリアの苦しい時代。
自由を取り戻したブルガリア。
ブルガリアだけでなく、世界中の国が支配から解き放たれ、自由に平和に暮らせる世界になりますように。
最近世界の動きが不穏なだけに、切に願う。
こんなにすごい遺跡群の中を歩いて行く。はぁ、どこもかしこもすごすぎて・・・。
バーニャ・バシ・ジャーミヤ
1566年、オスマン朝時代のモスク。オスマン朝時代の最高建築家と呼ばれ、81ものモスクを手掛けたミマールスィナン設計。
聖ペトカ地下教会は対局をなす立派な佇まいだ。社会主義時代に取り壊されなくて本当に良かった。
今ここにあるものが、ずっとそのままとは限らない。これは旅を始めてからずっと心に留めていること。
モスクを見学する時は女性は髪を隠す必要があるので注意。もちろん露出も絶対NG。
あもちゃんの機嫌さえよければ絶対に見学したかったのだけど、無理そうなので中央市場へ急ぐ。
道路の反対側へ渡ればもうすぐだ。
中央市場
外観からして素敵な中央市場。わたしもお腹が減ってきた。
入ってすぐの量り売りのお店がとっても美味しそうなので、ミートボール、サラダ、パスタ、魚が入ったフライドライスをテイクアウト。
座って食べる場所が見つからずお店の前で立ち食いスタイル。
久しぶりのお米が美味しい。普段なら日本食が恋しくなる頃なのだけど、ルーマニアもブルガリアも食べ物がとても美味しいのでまだまだ大丈夫。
食後は隣のお店でロクムというブルガリア伝統のお菓子を食べた。
3人それぞれ自分の好きな見た目のロクムを選び、食べ比べてみるのも楽しい。
甘くて苦手な感じかなと想像していたけど、少量なら意外といける。お店の女性もとても感じがよくておまけまでくれた。
ちなみに一番の地下にも遺跡がある。雑多な古着やさんの隣にポンっと現れる斬新さ…。
その後お土産屋さんを冷やかし、わたしは教会、寺院巡りを再開。フェニーとあもちゃんは公園で遊ぶことに。
大事な時間を無駄にしないよう、隣にあるシナゴーグ、聖ネデリャ教会、聖ゲオルギ聖堂を周る。
シナゴーグ
シナゴーグとはユダヤ教の教会。
モスクにブルガリア正教会、ロシア正教会、ユダヤ教会と立派な建物続きで飽きない。
ここまで並んでいると他宗教に寛容な懐の深さを感じるのだけど実際のところはどうなのだろう。
1909年に建設され、完成時の式典にはブルガリア王フェルディナンド1世も出席している。
ユダヤ教は大雑把にセファルディム(南欧、トルコ系)とアシュケナジム(ドイツ、東欧系)の2大勢力にわかれている。
ソフィアのシナゴーグはヨーロッパ最大のセファルディム系シナゴーグだそう。
街の中心、セルディカ駅方面へ向かって歩くとまた広々とした遺跡。
学生が読書したり、おしゃべりしていたり、ゆったりした時間が流れていた。
ソフィアいいなぁ。ヨーロッパ随一の物価の安さと聞いて、いつかソフィアへ長期滞在してみたいと思った瞬間。
セルディカ駅をこえ、トラムにひかれないように道を渡ればもうすぐ聖ネデリャ教会だ。
聖ネデリャ教会
スヴェタ・ネデリャ広場にそびえる聖ネデリャ教会。
アレクサンドルネフスキーと同様写真撮影は有料。この日はさっと内覧して翌日撮影料を払って撮影したので後程紹介したい。
1925年、国王ボリス3世を狙ってテロ事件が発生した場所。
2日前に暗殺された将軍コンスタンティン・ゲオルギエフの葬儀に参列したところを狙って爆弾をしかけたというのだから恐ろしい。
150人が死亡、500人が負傷という大惨事だったが国王は無事だった。
聖ゲオルギ教会
聖ゲオルギ教会は探すのに苦労した。
ソフィアホテルバルカンの中庭のような場所に建っているというのでホテルスタッフに尋ねて連れて行ってもらったのだが、地下に降りるし、道しるべもほとんどなく難易度高め。
なんと4世紀に建設されたという聖ゲオルギ教会。法隆寺でも7世紀だからものすごい歴史的建造物。
もちろんバルカン半島で最古のキリスト教会だ。
人気がなく、ジャンキーっぽい物乞いがいたのでめちゃくちゃ怖かった。さっと教会に入るとシスターがいたのでホッとする。
美しい蝋燭の灯を眺めながら、美しいフレスコ画を眺める。さっきの物乞いるかな…。と思いながら恐る恐るドアを開けるともういなくなっていた。
裏手にはローマ時代に築かれた浴場跡が広がり、ここだけ別世界の様。
これで絶対観たいと思っていた場所は一通り周れた。
歩いてすぐのところにあるスタバによってあもちゃんを迎えに行こう。
スターバックス
スタバでブルガリア限定のマグカップを購入。
友人の土産用に多めに購入(5,000円分くらい)したら、そんなにたくさん購入する客は珍しかったようで店員に怪訝な顔をされる。
ちょうどスタバの目の前の公園でフェニーとあもちゃんが遊んでいて、完璧なタイミングで合流できた。
暗くなってきたので、ショッピングモールでブルガリア土産の買い出しに行ってみよう。
ソフィアの地下鉄
モールまでは歩いて20分の距離だったので、歩こうか悩んだが、せっかくなので地下鉄を使ってみることにした。
チケットの買い方はいたって簡単。料金は一律1.6レフ(約100円)。
残念ながらエレベーターやエスカレーターがとても少ないのでベビーカーや車椅子はかなり不便。
改札でベビーカーを押していたら、美男美女の若いカップルがこっちの方が通りやすいよと別の入り口を教えてくれた。
その後も電車内、降りた後のエレベーターの使い方が分からなかったとき、幾人ものブルガリア人が足を止めて助けてくれた。
ひとりが立ち止まってうまくいかなければ、どんどん人が集まって協力してくれる。
印象的だったのは声をかけてくれる大半が若者だったこと。
日本でおばちゃんやお年寄りが声をかけてくれることはよくあるが、若者が助けてくれることは少ない。
あもちゃんが、そんな若者に育つよう、わたし自身がもっと積極的に日本で声をかけて行こうと思った。
不便な地下鉄のおかげでブルガリア人の印象がかなりよくなったので、何事もやってみるもんだ。
モールオブソフィア
駅からモールまでは歩いてすぐ。ちょうどあもちゃんが眠ってしまったのでふたりでフローズンヨーグルトを食べて休憩。
ブカレストのモールに比べるとかなり規模は小さいけれどまぁ、見たいもの買いたいものはチェックできたし満足。
バラのコスメで有名なREFANでクリームとソープをゲットした後、NEXTであもちゃんの大好きなペッパピッグのワンピースを見つけ思わず購入。
最後に地下にあるスーパーマーケットでお菓子やはちみちを物色し、タクシーでホテルに戻った。
スーパーで買ってきたお菓子をつまみながら今日周ってきた場所のことを話す。
とにかく、気温が寒いこと以外(これでもかなりの暖冬だったのだけど子供には寒い)は本当に良いところだったねとフェニー。
明日はとても楽しみにしていた世界遺産、リラ僧院だ。
ホテルから見える移しいアレクサンドルネフスキーを眺めながら眠くなってきたので今日も早めの就寝。
ブルガリア4日目 ソフィア リラの僧院
いつ見ても素晴らしい景観。あと1週間くらいこのホテルに泊まりたい…。
しかしそうもいかないので、あと1日めいっぱい楽しもう。
ソフィア発日帰りツアー
ソフィア近郊には2つの世界遺産がある。リラ僧院とボヤナ教会。ふたつの教会とソフィアの市内観光がついてくるツアーに申し込んでいた。
ガイドと待ち合わせの時間より少し早く部屋を出て近くを散歩してみる。
やっぱりアレクサンドルネフスキー大聖堂が目の前というのはテンション上がるなぁ。
教会からは一定の時間に鐘の音が聞こえる。
外国では日本と違う音が聞こえる。
教会の鐘の音やモスクからアザーンが聞こえる度、熱いものがこみあげてくる。
今はインターネットの進化がすごくて、家にいてもブログやYoutubeできれいな景色をいくらでも見ることができる。
だけど、やっぱりその場所で聞く鐘の音は動画とは全く違うし、キンと冷えた空気や街の匂いは実際に行ってみないとわからない。
何度旅に出ても、こんな瞬間があるからやめられない。
時間少し前に日本語で声をかけられた。今日のガイドさんは大学を卒業したばかりの若い女の子。
京都に1年間留学をしていたらしい。ルーマニアのベテランガイドカティさんと比べると少々頼りなくはあるけれど親しみやすい雰囲気なのは良い。
ドライバーの中年男性は言葉こそあまり通じないが常にニコニコとしていて本当に優しそう。
世界遺産リラの僧院
リラの僧院へは車で約2時間。彼女にブルガリアのことを聞いているとあっという間に周りが雪景色に変わっていく。
グングンと山を登りついに到着。入口からして既にテンションが上がる佇まい。
うわ~なんと美しい教会なのだろう…。興奮が止まらない。
雪の降り積もるリラの僧院は想像以上に素晴らしく、まさに息を呑むという言葉がぴったりだった。
抜けるように澄んだ青空、山の緑、僧院の白と黒のコントラストがなんともいえない。
まるで時間が止まったような感覚に陥る。
冬のブルガリアはとても寒く、決してベストシーズンといえるものではないが、この美しさを見られるなら寒さに負けず来てよかったと心底思う。
しかし来てよかったのは大人だけの話であもちゃんは寒くて寒くてご機嫌ななめ。
子供は寒くても外で喜んで遊ぶものと思っていたがそんなことはないようで、ホテルに戻りたいと駄々をこねた。
そんな時のために日本からわざわざカイロを持ってきているのだが、頑なにカイロは使いたくないという。
昨日までカイロ好きだったのに難しい年頃(笑)
フェニーがなんとか相手をして気をそらしてくれている間にわたしはガイドさんから僧院について解説をしてもらう。
繰り返しになるが大人がふたりいるというのはなんとも頼もしいものだ。
一番の見どころである聖母誕生教会を舐めるように見学し、その後は併設されている歴史博物館へ。
館内は暖かく、あもちゃんの機嫌がなおり一安心。
猫とつららと遊ぶ余裕もでてきたみたい。
最後に土産物屋を一通りチェックしてお待ちかねのランチタイムだ。
リラ僧院の詳しい内容に興味を持った方は「世界遺産リラの僧院へ行ってきた!行き方・見どころ・所要時間徹底ガイド」でご覧ください。20枚以上の写真付きで解説しています。
リラの僧院近くでランチ
僧院から車で15分戻ったところにあるカントリー風のレストランで食事をいただく。
なんとメニューは決まっておらず自由に注文OKということで、ガイドさんおすすめこのあたりの名物である鱒、
その他サラダ、豆のスープ、カヴァルマ(肉と野菜の煮込み)、チーズのフライを注文した。
ブルガリアのレストランはとにかく量が多いので、3人ともお腹がはちきれるほど食べた。
どの料理もとても美味しく大満足。デザートにブルガリアヨーグルトを頼むつもりだったが全く余裕なし。
特にカヴァルマは前回食べたレストランのものよりずっと美味しく、一押しのメニューとなった。
お店によってかなり味が違うので1回で美味しくないと判断せず、2回くらい挑戦したほうが良さそうだ。
ひとり旅は気楽だが、友人や家族と旅行すると色んな食べ物をシェアできたり、美味しいとかまずいとかワイワイしながら食事するのが楽しい。
しかし、アジアと違ってブルガリアとルーマニアはガイドさんも食事に同席してくれるので、あまり寂しい思いをすることはないかもしれない。
外へ出ると、教科書に出てきそうなほどきれいな雪の結晶。
少しの間雪遊びをして出発。
重い身体を揺らしながら車へ乗り込むとあっという間に眠気がきて1時間ほど眠ってしまった。起きたらほとんど次の目的地ボヤナ教会へ到着していた。
ボヤナ教会
ボヤナ教会はソフィア市街地から車で20分。とてもアクセスしやすい世界遺産だ。
早速チケットを買って・・・と思っていたらここでハプニング。
団体客がいたせいで入場制限がかかっている。ボヤナ教会は小さいので一度に8人しか入場できないというルールがあるらしい。
いつもは団体客より前に到着するよう調整しているらしいが、出発が遅れたため間に合わなかったのだとか。
ガイドさんからどうしますか?と聞かれるけど、どうしようもない。
ここまで来て帰るのももったいないし入場可能時間までの1時間、時間を潰すことにした。
幸い近くに公園があり、小さな子供がそりで遊んでいたのであもちゃんも機嫌を直してよく遊んでくれた。
東京はそれほど雪が降らないし、わたしはウィンタースポーツが苦手なので休暇で雪山に遊びに行くこともない。たまたま雪遊びできる時間ができてよかった。
ちょっと疲れてきたな。という頃、予約の時間がきたので来た道を戻る。
ボヤナ教会が世界遺産になった理由は、10世紀から残っている珍しいフレスコ画だ。
残念ながら事前に許可を取らないと写真撮影不可ということで写真で伝えられないが、ぜひガイドをつけて見学することをおすすめする。
というのもボヤナ教会は本当に小さくシンプルな教会なので、自分でグルっと周ってみてもあまりの小ささに「え?これが?」となってしまう可能性が高い。
リラの僧院は前知識なしでも感動できるほど、素晴らしいフレスコ画が描かれているが、ボヤナは地味なのでただのボロい教会に見えるかも。
一見美しく見える物は結局新しくできたもので、本当に歴史があって古い建造物というのは地味だったりするよね。
1時間待ったわりには15分くらいで見学終了。
それでも自分の目で見れたという経験が大切。
残された時間は短いがソフィア市内へ戻って市内観光。
市内の教会は一通り前日周ったし、フェニーとあもちゃんはここで解散しホテルに戻ることにした。
ドライバーさんともお別れ、1日ありがとうございました。
再ソフィア市内観光
ガイドさんとわたしだけで1時間でできる限りの教会を巡った。
昨日見たのと全く同じなのだけど、解説が入るだけで全く違う。さすがプロ!
アレクサンドルネフスキー大聖堂は写真撮影に10レフ(約600円)が必要なので、昨日撮りきれていない写真が悔やまれる。
もっとくまなく撮っておけばよかった。
今まで東方教会を訪れたことは何度かあったが、イコンの描かれ方やルールなどは全然知らなかったので、新たに楽しみ方を発見できたのが嬉しい。
東京へ戻ったら、東方教会を探して行ってみよう。
ブログを始めてから行った国の文化や歴史について勉強する機会が本当に増えた。
とはいえ、わたしは何かひとつのことを掘り下げるのが苦手な性質で、どんどん色んなことに興味が分散されてしまい、いつまでたっても知識が浅いままでいることにがっかりだった。
歴史を調べていたはずが、いつの間にかお土産を調べ、気づけば食べ物に変わり、1時間後には全然違う国のフライトを探したりしているという具合・・・。
新年だし、今年の目標として「世界の宗教についてより深く勉強する」を追加しようと思う。
話はそれたが、アレクサンドルネフスキー大聖堂の後は聖ソフィア教会、聖ニコライロシア教会、聖ゲオルギ教会、聖ネデリャ教会を周ってきた。
時間を考慮して内部の見学は聖ソフィア教会、聖ゲオルギ教会、聖ネデリャ教会の3つ。
聖ソフィア教会
教会の南側にある祖国のために命を捧げたすべての兵士を祭る記念碑。24時間火が灯されているそうだ。
東側にはブルガリアの詩人、イヴァンヴァゾフも眠っている。
昨日は内部見学していないので、ガイド付きで。
ブルガリアで2番目に古い教会だったがオスマン時代はイスラム寺院だった。イスラム化した際当然フレスコ画は全て剥がされてしまう。
2度の地震で被害を受け、現在の建物は20世紀に入ってから修復されたもの。
写真のように内部は寺院の壁が一部剥げてボロボロに見える。近隣の教会と比べて華やかさに欠け質素な雰囲気。
しかし歴史ある教会で結婚式を希望する住民も多いのだとか。
何気なく見ていたイコン。聖ソフィアの娘、ヴィアラ(信念)、ルボフ(愛情)、ナデージダ(希望)と名付けられた3人の娘の絵だった。
母と娘3人は敬虔なキリスト教だったが、キリスト教を弾圧していたハドリアヌス帝の元、3人娘はひどい拷問へかけられた末斬首される。
拷問内容もひどく、聞いていられないようなもの。ハドリアヌス帝のことが一気に嫌いになる。
教会へ来ると宗教だけでなく歴史の勉強もはかどるな。
帰り際に見つけた子供たちの描いた絵がうますぎて衝撃。小さい頃からイコンを見慣れているとこんなレベルまで描けるようになるのか…。
聖ゲオルギ教会はちょうどミサの時間だったので、しばらく参加させてもらった。少人数だったが、冬にぴったりのあたたかい歌声が響き渡り幸せな気分。
聖ネデリャ教会
聖ネデリャ教会も再訪。
入口でカメラ代を支払う。
びっしり描かれたイコン、光輝くシャンデリア。
低音ボイスの聖歌隊が素晴らしく、なんと贅沢な時間だろうか。
日本で聞くとなんてことない音楽なのに、その国で、その国の言葉で、生で聞くと鳥肌が立つくらい感動する。
天井のドームまでびっしり描かれたキリスト。
アクセントのブルーがたまらない。
時間がなくてもアレクサンドルネフスキーと聖ネデリャはぜひ内部見学までしてほしい。
最後にヴィトシャ大通りのお土産物屋さんへ連れて行ってもらってツアーは終了。
正直なところ、ツアーは結構高額だったのでもう少しベテランのガイドさんの方が良かったのだけど、
若い彼女なり精いっぱい頑張ってくれたし今後日本に来る予定もあるということなので応援したいと思う。
ボヤナにすぐ入れなかったことを丁寧に詫びてくれ、気持ちの良いガイドさんだった。
ホテルまでの帰り道、いくつかのお店に寄り道しながら帰った。
子供にも夫にも気を使わず、気軽に好きなものを物色する気軽な時間は幸せだった。
市民庭園を通る時、ガイドさんから聞いた一言を思い出す。
「今は真っ暗で人もほとんどいないけれど、9月の19時頃にここへ来ると芝生でゴロンとしているブルガリア人でいっぱいですよ」
来る前は一生で一度きりのルーマニア、ブルガリア訪問のつもりがすっかり気に入ってしまい、次はまた春から秋にかけて気候の良い時期にぜひ再訪したいと思うようになった。
そんなことを想いながらフェニーとあもちゃんの大好きなピザとチーズケーキを持ってホテルに急ぐ。
ドアを開けると笑顔のふたりが迎えてくれる。ひとりの時間も幸せ、家族の時間も幸せ。どちらも最高。
ホテルで簡単な食事をすませ、バスタブにお湯をいっぱいに張って一日の疲れを癒した。
旅行中は毎日とんでもなく早く就寝していた(20時~21時)が、今夜はふたりで日本の正月特番をみながらダラダラして23時頃就寝。
最終日は12時過ぎのフライトなので特に予定はいれていない。実質今日が最終日になりそうだ。
ブルガリア5日目 ソフィア
あっという間、というよりは十分堪能した10日間がもうすぐ終わる。
最終日は近くのスーパーで少しだけ買い物をして朝食を食べ空港へ向かうだけ。
ホテルから空港まではタクシーで15分、料金は11レフ(660円)と激安。
大人だけで荷物が少なければ、徒歩1分の地下鉄駅から1.6レフ(約100円)もおすすめ。
ソフィアは空港からも近いのか。最高だな・・・。
空港へ着いたら雪が降り出した。今年はかなりの暖冬らしく想像よりは暖かかったし、一番恐れていた天気もずっと良かったので本当に助かった。
今年も晴れ女でスタートできて良い1年になりそう。
帰国時のドーハは中東では珍しく雨だったのでホテルで食事をとって、どこにも出かけずに寝ることにした。
特筆すべきこともないので旅行記はここでおしまい。
ドーハで泊まったホテル「ドーハおすすめホテル!スーク ワキーフ ブティック ホテルズ バイ ティヴォリ宿泊記」
帰りの飛行機は特になんのトラブルもなく3人で映画を観たり、ゲームをして平和に過ごした。
正月休み明けの羽田は大混雑で、荷物が最後まで出てこなくてかなり焦ったけれどなんとか終電に乗り込み無事帰宅。
ただいま、東京。
珍しく次の旅は決まっていない。
この素晴らしい国での出来事を全て記してから、また世界のどこかへ出かけようと思う。
➝旅行記を書いている最中に、フランスのパリ、イタリアのフィレンツェ行き(2月末)が決まった。
乾季の東南アジアに行くつもりがすっかりヨーロッパづいてしまい、マイルを使って気づいたらビジネスクラスをポチっていた自分が恐ろしい・・・。
旅の終わりに
東京での何気ない暮らしも全然悪くないけれど、こうやって家族で過ごす特別な時間はまたひとつわたしの宝物になる。
今回の旅行でわたしの渡航国数は67。
旅人の中には特に数は数えない、観光には興味がないという人も多いのだけど、わたしには世界中すべての国に行きたいという夢がある。
そして、そのバカげた夢のおかげでこの国に来れたのだと思うと感無量だ。
自分が行きたい場所だけ旅先を選んでいたなら、ブルガリアやルーマニアは思いつかなかったかもしれない。
ヨーロッパ、アメリカ、東南アジアリゾート等日本人に人気の国々。この辺りは若い頃に旅行済で、いわゆる憧れの国はほぼ行き尽くしてしまっていた。
ブルガリアやルーマニアについては本当に全然知らなくて、たぶん持っている知識は一般的な日本人とそう変わらないと思う。
世界中の国に行ってみたいと思ったから・・・
この素晴らしい景色と人々に出会えて、ブルガリアとルーマニアが大好きになった。
多くの人にとって知らない場所へ行くことは不安かもしれないが、知っている場所へ行くのとは違うワクワクやドキドキがあるし、新しい発見もある。
できれば今年バルカン半島の他の国にも行ってみたいと思っているので、ますます楽しみ。
どれだけ旅慣れてもまだまだワクワクする場所へ飛び立てるのだと改めて感じた最高の家族旅行だった。
愛する娘あもちゃんも、知らない場所へ飛び立てる勇気と軽やかさを持ち合わせていることを心から願う。
まとめ
多くの日本人がルーマニア、ブルガリアに興味を持つこともなく旅することもないのだと思うと、本当にもったいないという強い想いが込み上げてきてかなり長文になりましたが、旅行記を書きあげました。
普段はアクセスが少ない場所についてここまで詳しく書くことはありません。
しかし、未知の場所をみなさんに伝えることこそわたしの役割だと考えを改めた次第です。
この記事を通して、今までバルカン半島に興味のなかった友人、家族へ少しでも行ってみたいなと感じてもらえればこれ以上嬉しいことはありません。
そして、大きくなったあもちゃんが「こんな素敵なところへ行ったのだ」とまた読み返してくれればさらに嬉しいですね。
旅行記以外にもたくさんのホテル紹介や見どころをまとめているのでぜひ他の記事も読んでいただけると嬉しいです!
ブルガリアをもっと知る